電気工事士のやりがいや魅力は?アンケート調査で現場の生の声を紹介!
電気工事士の仕事・転職最終更新日:
電気工事士は、「自分が手掛けた現場に電気が通るのを見届けた瞬間」や「災害時などのトラブルを解決した時」など、さまざまな場面でやりがいを感じられる仕事です。
大変なことも多いですが、その分魅力に溢れた職業だと言えるでしょう。
そこで今回は、実際に現場で働く電気工事士の方々に、やりがいや魅力についてのアンケート調査を実施しました。
現場で働く方々の生の声をご紹介しながら、電気工事士のやりがいや魅力について解説していきます。
電気工事士のやりがいは?アンケート調査の結果発表!
電気工事士の方々を対象に、「電気工事士として、どんなときにやりがいを感じますか?」というアンケート調査を実施しました。
アンケート調査の結果は、主に下記のとおりです。
アンケートに回答いただいた方々の実際のエピソードもご紹介していきますので、参考にしてみてください。
達成感を味わえる
電気工事士がやりがいを感じる1つ目は「達成感を味わえる」ことです。
これは、アンケートの中でも特に多かった回答の1つです。
大規模な現場の工事を終えた時や、災害時のトラブルを解決した時などに、大きな喜びを感じたという声が多くありました。
建物に電気が通る瞬間を見届けた時です。
仲間と協力して大規模現場をやり遂げ、最終日に電気が通るのを見た時は、大きなやりがいを感じました。
(30代)
停電の復旧工事をやり遂げた時です。
2018年に北海道で大規模な停電がありました。大掛かりな被害で復旧作業は困難を極めましたが、やり遂げた時の達成感は何物にも代えられませんでした。
(40代・男性)
設計から施工まで担当した時にやりがいを感じました。
(50代・男性)
新築マンションで、最後に照明を取り付け、部屋が完成した光景を見た時に大きな達成感がありました。
皆でやり遂げたからこそ、これほどの喜びがあったんだと思います。
(20代・女性)
電気工事士は社会のインフラを支える重要な役割を担うため、責任感も大きいです。
一方で、苦労を重ねた分、無事に電気が通った瞬間の達成感は電気工事士の醍醐味とも言えるでしょう。
成長を実感できる
電気工事士がやりがいを感じる2つ目は「成長を実感できる」ことです。
電気工事士の仕事は、覚えなくてはならない知識や技術がたくさんあります。
一人前になるまでの道のりは長いため、成長を実感できた時の喜びは大きいです。
先輩から「上手くなった」や「任せるよ」といった言葉を貰えた時にやりがいを感じます。
はじめに現場に出た時は、現場で飛びかう言葉が分からず苦労しました。工具や資材の名前をとにかく覚えて仕事の流れを頭に入れるのを頑張ったところ、先輩社員の指示が分かったり、次はこうだなと分かったりするようになりました。
(20代・男性)
やりがいを感じたのは、初めて現場責任者を任された時です。
お客様からの信頼を得る喜びも味わえましたし、最後の完成検査は感動ものだったことを覚えています。
(50代・男性)
電気工事士になって5年後くらいから、自分で仕事を進められるようになりました。
大変なこともありましたが、その分技術力が向上したのを実感できます。
(30代・男性)
未経験で入社すると、まずは工具の名前から覚えたり、「見習い」として先輩のフォローから始めたりといったところからスタートします。
少しずつ努力し、自分の成長を実感できると、仕事も楽しくなるでしょう。
さらに、実力を身につけ、現場で活躍できるようになると、意欲も上がってきますよね。
頑張りを評価してもらえる
電気工事士がやりがいを感じる3つ目は「頑張りを評価してもらえる」ことです。
現場で必要なのは、工事を正確に素早く進める知識や技術です。
技術が身につけば現場で任される業務も増えるため、会社からの評価も高まり、昇給など目に見える形でかえってくることがあります。
入社してしばらくは、休日出勤があったり残業が多かったりと苦労しました。
しかしその分スキルが身につき、給料もかなり上がったのでやりがいを感じることができました。
(30代・男性)
また、会社によっては、新しい資格を取得すると「資格手当」がもらえます。
頑張りをしっかり還元してもらえると、大きなやりがいに繋がりますよね。
人から感謝される
電気工事士がやりがいを感じる4つ目は「人から感謝される」ことです。
「達成感を味わえる」同様、アンケートの中でも特に多くの回答がありました。
電気工事士は決して表舞台に立つ仕事ではありません。
そのため、時にお客様から「ありがとう。これで便利になった」「本当困っていたから、助かったよ。」などと声をかけてもらえると、大きなやりがいを感じられます。
工場で機械が動かなくなったと連絡がありました。
すぐに現場に向かったところ、電気回路の異常を発見。修理を行い、トラブルを解決しました。
困り果てていたお客様から感謝の言葉をもらった時に、「この仕事をやっていて良かった」と感じました。
(50代・男性)
病院内の医療機器を組み立てる仕事をしています。
人の命に関わる仕事のため、毎回緊張とプレッシャーがありますが、完成して問題なく作動した時の充実感は大きいです。
そして、院長や検査技師などから感謝の言葉をもらえた時に、一番やりがいを感じます。
(40代・男性)
電気工事の仕事は、危険な作業を伴ったり、緊急時に対応しなくてはいけなかったりと苦労も多いですが、誰かに「ありがとう」と喜んで貰えると嬉しいですよね。
社会貢献できる
電気工事士がやりがいを感じる5つ目は「社会貢献できる」ことです。
電気工事士の仕事は、社会インフラを担う仕事です。
今回のアンケートでは、特に「災害時の電力復旧作業で被災地に電力が戻った時」にやりがいを感じたという声が多くありました。
台風で停電が起きた際、復旧作業に携わりました。
各家庭に電気を届け、安心した暮らしを取り戻せた時は嬉しかったです。
(40代・男性)
電気工事士として最もやりがいを感じたのは、東日本大震災の時です。
東京から被災地へ行き復旧作業を行いました。被災地にも徐々に明かりが灯るようになると、被災者の方々から「ありがとう」の言葉を頂いたり、皆さんの笑顔を見たりして、電気工事士としての誇りとやりがいを強く感じました。
(40代・男性)
災害時において、電気工事士の社会貢献度は計り知れないものです。
明かりが消えた地域に再び明かりを灯すことができるのは、電気工事士にしかできない仕事ですよね。
電気工事士の魅力は?現場の生の声を紹介!
電気工事士の方々を対象に、「電気工事士の魅力は何ですか?」とアンケート調査をしました。
アンケートで出た回答は、主に下記のとおりです。
- 手に職をつけられる
- 仕事が無くならない、将来性がある
- 国家資格を取得できる
- 人々の生活になくてはならない
- 自ら手掛けたものが多くの人から感謝される
- 仕事の成果が見えやすい
- 稼げる
電気は日常生活に必要不可欠なもののため、電気工事士の仕事はこの先も無くなることがないでしょう。
そんな電気工事士という職業は国家資格が必要なため、誰でもなれるものではありません。
このように、電気工事士は需要が高い仕事であるため、資格を取得し技術を身につければ、一生続けられる職業だと言えます。
業界自体に安定性や将来性があるのは、大きな魅力ですね。
また、電気工事士は自らの技術によって人々の生活を支えることができるという点も魅力の一つです。
さらには、キャリアを積んでいけば稼げるといった部分に魅力を感じている方もいます。
電気工事士の仕事内容は?
さまざまな「やりがい」や「魅力」がある電気工事士ですが、具体的にはどのような仕事を行っているのでしょうか。
電気工事士の主な仕事内容は下記の2つです。
- 建設電気工事
- 鉄道電気工事
建設電気工事は、住宅やビル、工場といった建設物の、屋内・屋外電気設備の施工を行います。
具体的には、コンセントや照明器具の取り付け、配電・送変電設備の配線などです。
一方、鉄道電気工事は、電車や駅に電気を供給するための施工を行います。
具体的には、架線工事、信号システム工事、踏切や照明工事、発電・変電設備工事など、鉄道を安全に運行させるために必要な工事です。
このように、電気工事の仕事は幅広いです。
人々が安全・安心な生活を送る上で、電気工事士の存在は欠かせません。
電気工事士に向いてる人は?
電気工事士に興味がある方の中には、「自分は向いているんだろうか」と不安を感じている方もいるでしょう。
そこで、電気工事士に向いてる人をご紹介します。
- 電気工事に興味・関心がある人
- コツコツと学び続けられる人
- 丁寧、慎重に作業できる人
- コミュニケーションを取れる人
- 根気強い人
- 向上心や目標を持てる人
電気工事士に向いてる人として、何よりも大切なのは「電気工事に興味・関心がある」ことです。
電気工事士は大変なことも多い仕事ですが、好きな気持ちがあれば、何事にも意欲的に取り組み、成長することができるからです。
そのため、採用においても「電気工事に興味・関心があるかどうか」を重視する企業が多いです。
また、1つ1つの作業を丁寧に・慎重に行えることも大切です。
電気工事の現場では、感電や漏電など危険が伴うからです。
ミスを起こさないよう、細かな作業も丁寧に慎重に対応できる人は電気工事士に向いていると言えるでしょう。
電気工事の現場には多くの方々が関わるため、コミュニケーションが取れる人も向いています。
電気工事士には「職人」というイメージもありますが、電気工事の現場はチームで行動することが多いです。
そのため、「報告・連絡・相談」をしっかり行うといった基本的なコミュニケーション能力が求められます。
そして「根気強さ」も必要です。
電気工事の現場には体力を使う仕事が多く存在します。
体力的にも精神的にも疲れる中で、工事を完成させられるだけの根気強さが求められます。
電気工事士に転職する際のポイントは?
ここでは、「未経験から電気工事士を目指したい」という方向けに、電気工事士に転職しやすくなるポイントをご紹介します。
資格を取得する
電気工事会社に転職したい場合、まずは資格取得を目指しましょう。
資格を取得することで、資格を持っていない求職者よりも有利な立場で転職活動を進めることができるからです。
電気工事会社の求人の中には、未経験者OKのものも多くありますが、「第二種電気工事士」を取得していない場合は簡易的な作業しかできないため、「見習い」として先輩社員のサポート業務からのスタートになることが多いです。
一方、入社時に第二種電気工事士を取得していれば、入社後すぐに電気工事の業務に携われるため、資格取得者は企業にとっても貴重な存在と言えます。
専門求人サイトをチェックする
専門求人サイトを利用することも、電気工事士に転職する際のおすすめポイントです。
求人サイトには、あらゆる業界や業種の求人を扱う「総合求人サイト」と、特定の業界や業種の求人のみを扱う「専門求人サイト」があります。
電気工事士は専門性の高い職種のため、専門求人サイトのほうが電気工事求人の質や量がより充実しています。
電気工事士の求人情報紹介
『工事士.com』は、電気工事の専門求人サイトです。
そこで、実際に『工事士.com』に掲載されている求人情報を一部ご紹介します。
■ A社の求人例
地域 | 大阪 |
仕事内容 | コンセント、分電盤、照明等の電気工事 |
応募条件 | 資格経験不問 |
給与 |
未経験者:月給24万円以上 経験者 :月給28万円以上 |
休日 | 完全週休2日制 |
■ B社の求人例
地域 | 東京 |
仕事内容 | 高速道路の照明工事等 |
応募条件 | 資格経験不問 |
給与 | 月給23万円以上 |
休日 | 4週6休 |
未経験者歓迎の求人や高収入の求人など、さまざまな希望にマッチした求人が見つけやすくなっています。
まずは、ご自身が働きたいエリアにどのような求人があるのかチェックしてみましょう。
よくある質問
この記事を読んだ方が気になる疑問をまとめました。
電気工事士資格の試験概要は?
第二種電気工事士の試験概要は下記のとおりです。
項目 | 学科試験 | 技能試験 |
受験資格 | なし | |
申込期間 | 【上期】2024年3月18日(月)~4月8日(月) | |
【下期】2024年8月19日(月)~9月5日(木) | ||
受験日 | 【上期】 | |
CBT方式: 4月22日(月)~5月9日(木) 筆記方式: 5月26日(日) |
7月20日(土)or21日(日) |
|
【下期】 | ||
CBT方式: 9月20日(金)~10月7日(月) 筆記方式: 10月27日(日) |
12月14日(土)or15(日) |
|
出題内容 |
電気工事の基本知識 (学科試験範囲) |
電気工事の基本知識 (候補問題) |
受験費 |
ネット申込:9,300円 書面申込:9,600円 |
2024年第二種電気工事士の申込方法と試験日(工事士.com)
第二種電気工事士の資格は【上期】【下期】の年2回実施されます。
試験は学科試験と技能試験があり、両方合格すると第二種電気工事士の資格を取得できます。
・2024年(令和6年)第二種電気工事士の申込方法と試験日
・合格率でわかる!第二種電気工事士の難易度と必要な勉強時間
第二種電気工事士を活かせる仕事は?
第二種電気工事士の資格は、さまざまな仕事に活かせます。
主な仕事は、下記のとおりです。
- 一般電気工事
- 電気通信工事
- 太陽光発電工事
- 消防設備工事
- 計装工事
- 仮設工事
- ビル設備管理(ビルメンテナンス)
- サービスエンジニア
- 施工管理
- 独立開業
出典:第二種電気工事士を活かせる仕事10選!(工事士.com)
第二種電気工事士を取得すれば電気を扱う業務に携われるため、電気工事の仕事以外にも、メンテナンスやサービスエンジニアなどさまざまな場面で活躍できます。
電気工事士の仕事は「きつい」って本当?
電気工事士はやりがいを感じる分、「きつい」と感じることや大変なことも多い仕事です。
電気工事士の方々へのアンケートでは、特に、感電や漏電といった【危険を伴う作業が多い】ことや、「暑い」「寒い」といった【現場環境が悪い中で作業しなくてはいけない】ことに対し「きつい」と感じている方が多くいました。
しかし、「電気工事士のやりがいは?」でご紹介したとおり、電気工事士は「きつい」と感じることを乗り越えた先に大きなやりがいがある仕事でもあります。
したがって、きついことや大変なことがあっても、「電気工事士になって良かった」と思っている方が多いです。
電気工事士の年収はいくら?
厚生労働省の調査によると、電気工事士の平均年収は400万円〜500万円です。
しかし、地域や会社の規模、扱う電気工事の種類などによって年収は異なります。
また、資格手当がある企業に転職したり、電気工事施工管理技士などにキャリアアップしたりすることで、収入アップを目指すこともできます。
『工事士.com』ではモデル年収を公開している求人も多くありますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ 電気工事士はやりがいがあって楽しい!
今回は、電気工事士のやりがいや魅力を中心に、実際に電気工事士を目指す上で向いている人や転職のポイントなどをご紹介しました。
- 電気工事士のやりがいは「現場が完成したとき」や「社会貢献できたとき」など
- 電気工事士の魅力は「手に職をつけられること」や「将来性があること」など
- 電気工事士に向いてる人は、電気工事に興味・関心がある人など
- 電気工事士を目指すなら、第二種電気工事士を取得し専門求人サイトを活用するのがおすすめ
電気工事士は、屋外での作業や災害時の対応など大変なことも多くありますが、電気が通るのを見たり人から感謝されたりといった瞬間に、大きなやりがいを感じられる仕事です。
知識と技術を身につければ長く続けられるといった魅力もある職業ですので、少しでも興味を持っている方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
『工事士.com』では未経験者を歓迎する求人も多数掲載中です。
まずは、求人を見てあなたに合った企業を探してみましょう。
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